アメリカの大学はどんな学校システム?

堤谷 孝人

「所変われば品変わる」ということわざがあります。アメリカの大学は日本の大学とは違った学校システムといわれていますが、アメリカの大学生たちはどのような学校生活を送っているのでしょうか。

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入るのは易しいが出るのは難しい

 

日本の大学は「入るのは難しいが、出るのは易しい」と言われます。近年は、学生にしっかりと学ばせねばという気運が高まり、卒業がやや難しくなったとも言われますが、それでも、入学後も入学までのモチベーションで勉学に打ち込む学生の数はガクンと低下するものだと一般的には思われています。

 

一方で、アメリカの大学は「入るのは易しいが、出るのは難しい」と言われます。実際、アメリカの大学は、ハーバード大学をはじめとした名門大学は例外として、ほとんどの大学は書類審査だけで合格を得られるとのこと。そのため、アメリカでは大学選びで偏差値を基準にするという概念が薄く、自分がしたい学問が学べる大学、雰囲気や校風が好きな大学を選ぶのが当たり前だといいます。

 

「好きな大学に入り、好きな学問に打ち込めるからこそ、アメリカの学生たちは勉学に対するモチベーションが高く、ハードルが高い卒業も得られる」「日本の大学・大学生とのもっとも大きな違いはここにある」という識者の意見も見られます。

 

 

 

頑張れば早期卒業できる

 

学期の最後で卒業できるシステムです。そのため、熱心に勉学に打ち込み、卒業に必要な単位数を早々に取得し終えた学生は2年で卒業することも可能です。

 

単位の取得は学期ごとの中間試験と期末試験の結果に加え、授業中に行なわれる小テストや論文、課題なども影響します。試験の割合が約5〜6割、残りの割合がその他の内容とのこと。

 

試験だけでは単位取得が難しいため授業の出席率が上がり、しかも熱心に聴講するという流れが生まれます。特に費用面で早く卒業したい学生は、非常に高いモチベーションで勉学に挑むのに納得できます。

 

 

 

サークルと社交クラブ

 

日本と同様に、アメリカの大学でも部活やサークル活動があります。もちろん、スポーツ系から文化系までが揃っています。日本と事情が違うのは、人種別のクラブが存在すること。これは多民族国家のアメリカならではです。

 

また、社交クラブも存在します。ボランティア活動をするといった趣旨で作られたクラブが多いものの、実態はパーティーを開いてみんなで楽しく遊ぶといったクラブも少なくありません。留学生が友達を作るのに役立つという意見もあります。

 

また、アメリカの大学生は長期休みにダラダラと過ごすことは少なく、インターンシップやボランティアをするなど、キャリアアップに繋がる活動に励む傾向があるそうです。アメリカでは、学生の卒業ならびに卒業後に対する意識が高いこともさることながら、国の教育サポートの厚さも影響していると見られます。

 

 

近年、グローバル化にともない、留学に興味を持つ日本の大学生が増えてきています。留学を考えている方は、留学先の風土や文化を知っておくと、ますます充実した留学生活を送ることができるでしょう。

 

 

 参考:

グローバルスタディ海外留学センター

グローバル・イノベーション ナビ

留学情報マガジン

 

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