英検対策講座【2級】大問2: 長文の語句空所補充問題

伊藤 秀彦(いとう・ひでひこ)
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解答・解説ページ

英検対策講座【2級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の英文を読み、その文意にそって(1)から(3)までの(   )に入れるのに最も適切なものを1, 2, 3, 4の中から一つ選びなさい。

[英検 2016年度 第3回検定問題より]

 

 

High-Altitude Wind Power

 

 Wind power is a clean and renewable source of energy. However, few areas have the frequent strong winds needed to produce wind power. Wind near the ground is not a reliable source of energy because it is sometimes strong and sometimes weak. Unlike the wind near the earth's surface, the wind high in the sky is ( constant and powerful ) nearly everywhere. Because of this, some companies are now building wind power plants at high altitudes, as they can obtain stable wind power almost anywhere.

 

 Altaeros Energies is a U.S.-based company working to develop "high-altitude wind power" technology. They have designed a huge balloon that catches the wind's power at up to 600 meters in the air. The balloon is connected to cables which keep it in place and transport the energy to the earth's surface. As the wind is much stronger at 600 meters, these balloons can create more than twice as much electricity as traditional wind power at a lower cost. In other words, these balloons ( are a more efficient way ) to produce energy.

 

 Not only do Altaeros's balloons reduce costs, they also solve a number of other problems associated with traditional wind power. To start with, the initial setup is quite easy. While traditional wind power plants require months of construction, the balloons' setup only takes a few hours. ( Furthermore ), they are so high in the sky that they do not disturb people's daily lives. For instance, they cause little noise pollution, and people do not have to see them every day. Seeing all these benefits, a number of large companies have invested in Altaeros's wind power balloons.

 

 

【 訳 】

 

高高度風力

 

 風力はクリーンで再生可能なエネルギー源である。しかしながら、風力を生み出すのに必要とされる頻繁な強風が生じる地域はほとんどない。地上近くの風は、強いときもあれば弱いときもあるので、当てにできるエネルギー源ではない。地表近くの風と違って、はるか上空の風は大体どこでも一定で強力である。このため、一部の企業は現在、高地に風力発電所を建設しつつある。ほとんどどこででも安定した風力が得られるからである。

 

 アルタエロス・エナジーズは米国を拠点とする企業で、「高高度風力」技術を開発することに取り組んでいる。アルタエロス社は、600メートル上空までの風の力を捕らえる巨大なバルーンを設計した。このバルーンはケーブルに接続されており、そのケーブルがバルーンを適切な位置に保ち、エネルギーを地表に輸送する。600メートル上空では、風ははるかに強いので、これらのバルーンは低コストで従来の風力の2倍以上の電気を作り出すことができる。言い換えれば、これらのバルーンはエネルギーを生み出すのにより効率的な方法である

 

 アルタエロス社のバルーンはコストを削減するのみならず、従来の風力に関連する他のいくつかの問題も解決する。まず第一に、最初の設置がとても簡単である。従来の風力発電所は建設するのに数か月必要であるが、これらのバルーンの設置には数時間しかかからない。さらに、それらははるか上空にあるので、人々の日常生活を妨げない。例えば、それらのバルーンはほとんど騒音公害を引き起こさず、人々はそれらを毎日目にする必要もない。これらすべての利点を考慮して、多くの大企業がアルタエロス社の風力バルーンに投資している。

 

 

 

(1)

 

正解: 1

 

  1. constant and powerful
  2. clean and clear
  3. weak but reliable
  4. strong but unstable

 

 

【解説】

第1段落第2文より、風力を生み出すには「頻繁な強風」が必要であるということが分かる。続く第3文に「地上近くの風は、強いときもあれば弱いときもあるので、当てにできるエネルギー源ではない」とある。さらに続く第4文、すなわち空所を含む文に「地表近くの風と違って、はるか上空の風は大体どこでも~である」とある。そのため、空所には「地表(地上)近くの風」の性質と反対の性質を表す語句が入るということが分かる。したがって、正解は1. constant and powerful「一定で強力な」となる。

 

他の選択肢について、2. clean and clear「クリーンで澄んだ」は上の説明の「地上(地表)近くの風」の性質の反対の語句になっていないので不可。また、3. weak but reliable「弱いが当てにできる」と4. strong but unstable「強いが不安定な」は、3の「弱い」と4の「不安定な」という部分が、上の説明に合わないので不可。

 

 

 

(2)

 

正解: 4

 

  1. reduce the wind needed
  2. increase the space needed
  3. are a less attractive way
  4. are a more efficient way

 

 

【解説】

空所を含む文の文頭に「言い換えれば」(In other words)という「つなぎ言葉」があるので、この文は直前の文と「イコールの関係」にならなければならない。直前には「これらのバルーンは低コストで従来の風力の2倍以上の電気を作り出すことができる」とあり、空所の文に「これらのバルーンはエネルギーを生み出すのに~」とあるので、空所には4. are a more efficient way「より効率的な方法である」を入れるのが正解。

 

他の選択肢について、第1段落より、そもそも風力を生み出すには頻繁な強風が必要なので、1. reduce the wind needed「必要とされる風を減らす」は間違い。また、2. increase the space needed「必要とされる空間を増やす」と3. are a less attractive way「あまり魅力的でない方法である」は、空所に当てはめても手前の文とイコールの関係にならないので不可。

 

 

 

(3)

 

正解: 4

 

  1. Like before
  2. At most
  3. Therefore
  4. Furthermore

 

 

【解説】

第3段落第1文に「アルタエロス社のバルーンは…従来の風力に関連する他のいくつかの問題も解決する」とある。「まず第一に」(To start with)という「つなぎ言葉」で始まる第2文と、続く第3文では、「最初の設置がとても簡単である」という「利点」と、その具体例が述べられている。その次の文頭が空所の第4文では「それらははるか上空にあるので、人々の日常生活を妨げない」と新たな「利点」が述べられているので、空所には「情報の追加」を表すつなぎ言葉が入ると推測できる。したがって、4. Furthermore「さらに」が正解となる。

 

他の選択肢について、1. Like before「以前のように」、2. At most「せいぜい」、3. Therefore「それゆえに」は、情報の追加を表すつなぎ言葉ではなく、文脈に合わないので不可。

 

 

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この記事の筆者について

伊藤 秀彦(いとう・ひでひこ)

PROFILE

岩手県盛岡市生まれ。英検1級。現在、関東学院大学国際文化学部非常勤講師。専門は生成文法。大学では、英検対策、英語学などの授業を担当。

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