親が子どもに習わせたいのは「英語」と「◯◯」

堤谷 孝人

近年の子どもたちの一日は、とにかく忙しいといわれます。習いごと事に学習塾。掛け持ちが当たり前。今、人気の習いごと事は? 選び方は? 習いごと事ランキングから考えてみます。

親が子どもに習わせたいのは「英語」と「◯◯」

 

 

習い事の人気ランキング1位は? そして「英語」は?

 

子育て応援サイト「ハッピー・ノート ドットコム」 によると、男女別での習い事ランキング ベスト5は次の結果となりました。

 

お子さまが通っている習い事ベスト5

 

男の子
1位 スイミング
2位 ピアノ
3位 英語・英会話
4位 学習塾
5位 サッカー

 

女の子
1位 ピアノ
2位 英語・英会話
3位 スイミング
4位 体育・体操
5位 学習塾

 

男の子の習い事1位は昔から人気のスイミング

全身運動の水泳は、体力をつけるのにうってつけ。水圧がかかる水中での運動なので肺も強くなり、喘息など呼吸器疾患の症状が緩和される例もあるようです。

 

一方、女の子の1位はピアノ
いわゆる天才児はピアノなど音楽を習っていたというケースが多く、五感の刺激が脳を活発にするのではないか、という分析があります。

 

そして興味深いのは、男の子の3位、女の子では2位にランクインしている英語・英会話

文部科学省による新学習指導要領の全面実施で、2011年度から、国公立小学校の5、6年生で年間35単位時間の「外国語活動」が必修化されました。また、国を上げて「グローバルに活躍できる人材」の育成に注力しているため、「少しでも先取りを」と、今後も習い事で英語を学ぶ子どもが増えると予想されます。

 

 

 

学習に相乗効果をもたらす「文武両道」

 

親が子どもに習わせたいのは「英語」と「◯◯」

 

受験競争が続く中で、ランキング上位に勉強系ばかりが固まるのではなく、運動系や芸術系が健闘しているのは、「文武両道」の考え方が馴染んでいるからかもしれません。実際、学習塾と水泳など、勉強系と運動系のどちらも習わせている、という「バランス型」の家庭も少なくありません。

 

文武両道とは、学芸と武道の両方の研鑽に努め、秀でていることを意味する言葉です。現代では武道を運動(スポーツ)に置き換えて用いられる場合が多く見られます。

 

進学実績が全国に知れ渡っているような名門校は、総じて「ガリ勉」ではなく「文武両道」を生徒に推奨しており、部活動も盛んです。

 

運動で勉強に必要な体力や集中力、粘り強さなどを養うだけでなく、ストレスの発散にも効果的で、さらに社会に出てから必要となる社会性や協調性なども備わるということで、難関大学に挑戦するような生徒も、引退ギリギリまで部活動に打ち込むというケースもよくあります。

 

今後(小学校低学年頃までに)、お子さまに通わせたい習い事ランキング ベスト10

 

男の子
 1 位 スイミング
 2 位 英語・英会話
 3 位 ピアノ / サッカー
 5 位 そろばん
 6 位 柔道・空手など武道
 7 位 習字
 8 位 体育・体操
 9 位 ダンス
10位 学習塾

 

女の子

 1位 スイミング
 2位 ピアノ
 3位 習字
 4位 英語・英会話
 5位 そろばん
 6位 ダンス
 7位 バレエ
 8位 体育・体操
 9位 リトミック・音楽教室
10位 学習塾

 

「お子さまが通っている習い事ベスト5」ランキングでは、英語・英会話の急上昇ぶりが目に止まりますが、同じくハッピー・ノート ドットコムの「今後(小学校低学年頃までに)、お子さまに習わせたい習い事」の問いでは、5位に習字、7位にダンスが入っていることも興味深いことといえそうです。

 

習字については、今や子どもにとってパソコンやスマホなど「入力」をする機器が身近になっているなかで、直筆の綺麗さがまさに一生の財産となることを親が意識していると読み取れそうです。

 

また、ダンスについては、新学習指導要領の中学保健体育で「武道・ダンス必修化」が定められており、前述の英語・英会話と同様、先取りの意味で人気が高まっていると見ることもできそうです。

 

将来の見通しも持ちつつ、文武両道を意識して習い事を決める、という考え方も良いのではないでしょうか。

 

 

合わせて読みたい

この記事の筆者について

堤谷 孝人

PROFILE

保育・育児・教育(幼稚園から大学)が専門のフリー記者。執筆以外に、編集(ディレクション)デザイン、写真撮影、文章指導も。1児の父。取材で培ってきたノウハウを生かし育児没頭中。

英ナビ!会員登録されていない方

SIGN IN 新規会員登録(無料)

MY NOTEBOOK

マイ単語帳へ