2017年より英検準2級と3級にライティングテスト導入

竹内みちまろ
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日本英語検定協会は10月14日、2017年度 第1回検定より、準2級と3級にライティングテストを導入すると発表しました。

英検「準2級・3級」に2017年からライティングテスト導入 

同時に、4級と5級にもできるだけ早い時期にライティングテストを導入し、1級から5級まである英検の全級において、4技能のテストを全て行う意向を示しました。

 

実用英語技能検定(英検)では既に、2016年度第1回の試験から、2級にライティングテストを、4級と5級にスピーキングテストを導入しています。

 

英検「準2級・3級」に2017年からライティングテスト導入

実用英語技能検定「準2級」、「3級」に来年度からライティングテストを導入、4技能化へ より

 

 現在、英語4技能(読む、聞く、話す、書く)への対応では、準2級から5級の4つの級においてライティングテストが実施されていないだけとなっていますが、2017年度 第1回検定より準2級と3級にライティングテストが導入され、4級と5級への導入も完了すれば、英検の全級において、4技能を測定するための4つの試験(リーディングテスト、リスニングテスト、スピーキングテスト、ライティングテスト)がすべて実施されることになります。

 

 

 

「話す」と「書く」、ますます重要に

 

日本の英語教育は「話す」と「書く」が弱点でしたが、近年では社会のグローバル化に対応できる人材を育成するため、小学校・中学校・高校で英語4技能を継続的に学習できる環境を整え、実用的な英語力を総合的に伸ばす取り組みが続けられています。

 

さらに、今年8月1日には、文部科学省から次期学習指導要領の改訂の方向性として、「4技能の総合的育成」と共に「発信能力のさらなる強化」が掲げられました。今後は、ますます、「話す」と「書く」が重要視されることになります。

 

参考:教育課程部会 教育課程企画特別部会 (第19回) 配付資料

 

 

 

「記述式の自由英作文」を出題

 

準2級と3級に導入されるライティングテストのポイントを簡潔にまとめましたので、見て行きましょう。

 

準2級、3級ライティングテストのポイント

 

【 1 】英検の各級の程度に合わせた独自の問題を出題

 

【 2 】中学、高校の学習指導要領に沿った問題を出題

 

【 3 】国際標準規格 CEFRレベルと整合性を持たせた問題を出題

  • 準2級:CEFR A2レベル
  • 3級:CEFR A1レベル

 

【 4 】出題形式は「記述式の自由英作文」。与えられた質問に対し自分の意見とその裏付けとなる理由を、適切な語彙と文法を使用しながら英文で論述する能力が問われる

  • 準2級: 解答の語数の目安は50~60語
  • 3級: 解答の語数の目安は25~35語

 

【 5 】ライティングテスト導入に伴い、「短文中の語句整序問題(3級は日本文付き)」の出題を廃止

 

【 6 】筆記試験の時間がそれぞれ10分延長

  • 準2級: 65分 → 75分
  • 3級: 40分 → 50分

 

【 7 】検定料を改定

  • 準2級: 本会場(¥4,500 → ¥5,200)、準会場(¥4,100 → ¥4,800)
  • 3級: 本会場(¥3,200 → ¥3,800)、準会場(¥2,800 → ¥3,400)

  ※その他の級では、設問数、問題形式、試験時間、検定料の変更はない。

 

 

「短文中の語句整序問題」が廃止されるため、設問数が変わることはありませんが、新たに「記述式の自由英作文」に取り組むことになります。それに合わせて、試験時間が10分延長される形となります。

 

 

英検の4技能化対応の完了をはじめ、今後、ますます小学校・中学校を含めた英語教育の現場では実社会の中で使える生きた英語を身に付けることが重要視されていきます。

 

ぜひ、この機会に、英検にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

 

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