次に、外検入試で求められる英語レベルや実際に外検入試で採用される外部検定の例を見てみよう。前の記事と合わせて、外検入試に出願するには、どの外部検定を受ければいいのか、参考にしてほしい。
下記のグラフは大学が外検入試で設定している英語レベルを一般入試と推薦・AOで集計し、英検級に換算したものだ。多くの入試で準2級~2級が求められているのがわかる。
一般入試と推薦・AOを比較してみると、一般入試の方が比較的高い英語レベルを求めている。推薦・AOでは面接などで多面的な評価を行うため、求める英語力はそれほど高くない場合が多い。
※英検を対象として、各入試で設定されている級とCSEを、CEFRにあてはめて算出。ここでは、CEFRではなく英検の級で表示した(A1≒3級、A2≒準2級、B1≒2級、B2≒準1級、C1≒1級)。募集要項の記載に級・CSEの指定がないものは除く。 ※外部検定の級・スコアに応じて段階的に優遇を行う場合、最易級のみを集計(例:「準2級=70点、2級=80点、準1級=100点」とみなす場合、準2級のみ計上)。 |
外検入試で採用される外部検定の例
実際に大学が採用している外部検定とそのレベルの例を見てみよう(2019年度)。
●早稲田大-文・文化構想 【一般入試 英語4技能テスト利用型】
<出願資格> 例
英検CSEスコア=2200(500)、TEAP=280(65)、IELTS=5.5(5)、TOEFL iBT=60(14)、GTEC CBT=1100(250)、など
※Reading, Listening, Writing, Speakingの各技能の基準点あり(カッコ内)
●九州工業大-工 【推薦入試Ⅰ】
<加点> 例
【採用】英検、TEAP、IELTS、TOEFL iBT、TOEIC、GTEC CBT、ケンブリッジ英検、など
【換算例】英検1級=30点、準1級=16点、2級=4点、準2級=2点 面接<800点満点>に加点
●立命館大-経済 【一般入試 センター試験方式】
<得点加算> 例
英検準1級、TEAP=334、IELTS=5.5、TOEFL iBT=72、GTEC CBT=1250、など
英語を満点に換算
●関西学院大-総合政策 【グローバル入試Ⅱ】
<出願資格> 例
英検2級、TEAP=225、TEAP CBT=420、IELTS=4.0、TOEFL iBT=42、GTEC CBT=880、ケンブリッジ英検=PET、など
今回紹介した外部検定は、実施日程(試験日や年間の実施回数)や試験会場、検定料もさまざまだ。その中でも、高校生にとって最も身近な検定のひとつの「英検」は、日本全国の試験会場で受験できることが特長だ。
今年度の第1回検定の申込締め切りは5月上旬となっているので、外検入試利用の第一歩としてチャレンジしてみるといいだろう。
この記事は「螢雪時代(2019年5月号)」より転載いたしました。
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