第21回:英語を上手に発音するコツ(1)

本多 敏幸(ほんだ としゆき)
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皆さんは、「英語らしく、上手に発音できたらいいなあ」と思っていませんか? 今回は、英語を上手に発音するための学習法を2回にわたって紹介します。

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日本語と英語の発音はまったく違う

 

日本語と英語では、発音の仕方がまったく異なります。日本語を話すのと同じように英語を話そうとしては、上手に発音できません。

 

では、日本語と英語にはどのような違いがあるのでしょうか。まずは、日本語と英語の発音の主な違いを理解しておきましょう。

 

日本語: 原則として子音+母音で1つの音をつくっている。
英語: 子音のみが続くことがある。

 

日本語の「グラス」は /gulasu/ と、3つの音を[母音+子音]の組み合わせで発音します。

 

英語の「glass」の場合は、glは /gula/ とはならずに子音のみ /gl/ と発音します。

 

日本語: 高低で表現する。
英語: 強弱で表現する。

 

日本語の「グラス」は「グ」を高く「ラス」は低く発音する人と、「グ」を低く「ラス」を高く発音する人がいます。他にも「はし」であれば、「橋」を表すときには「し」を高く、「箸」を表すときには「は」を高くします。

 

英語の「glass」であれば、aのところを強く発音します。

 

日本語: 均等に発音する。
英語: 強勢(強く読むところ、アクセント)と次の強勢の間の長さをそろえて発音する。

 

日本語で「父は犬と猫を飼っている」と言うときは、 /chi-chi-wa-i-nu-to-ne-ko-o-ka-tsu-te-i-ru/ のように、1字1字を均等(同じ長さ)に発音します。

 

英語で "My father has a dog and a cat." であれば、次のように赤い字の部分に強勢があり(My father has a dog and a cat.)、強勢と強勢の間の長さ(間隔)を同じになるように発音します。イメージで表すと /aoa/ となります。― の長さが均一だと、リズムよく聞こえます。

 

 

 

英語の発音を上達させるには…

 

【その1】 口、舌、あごを大きく動かして発音しよう

 

まずは、鏡を使って、日本語を話しているときのあなた自身の口を確認してみてください。鏡を見ながら、この文章を読んでみましょう。あまり口を開けないで話していませんか。

 

英語の音は日本語の音の出し方と違い、舌、くちびる、あごを大きく動かしながら音をつくっていきます。

 

たとえば、「thの音を出すときは、舌を上下の歯にはさんで発音する」「fやvの音を出すときは、下くちびるを上の歯で軽くかんで発音する」などと習ったことがありますね。

 

もう一度、英語の文字の音(母音字のa, e, i, o, uや子音字のb, d, f, h, g, s, t, v, w, z, ch, thなど)について、どのように発音するか確認しましょう。音の出し方(説明文や口の図)は、中学の教科書、中学生用辞書、ウェブ上などで探すことができます。発音するときの口の動きを示した動画がウェブ上にたくさんあるので、参考にしてください。

 

例として、penを発音してみます。

 

pはくちびるを閉じて空気を一気に出す(破裂させる)
eは日本語の「エ」よりもっと口を開ける
nは舌を上の歯の裏に付ける

 

この3つのことをしなければpenは正しく発音できません。正しく発音できるよう、口の中や口のまわりを少し大げさに動かしてみましょう。

 

発音練習をするとき、最初のうちは鏡を手に取り、しっかりと動いているか、自分の口を確認するのも良い方法です。

 

 

【その2】 単語は、発音と強勢も一緒に覚えよう

 

この連載の「第3回:単語を覚える方法を見つけよう(1)」と「第4回:単語を覚える方法を見つけよう(2)」では、単語の覚え方を紹介しました。

 

単語は、意味を覚えることが必要ですが、リスニングとスピーキングの技能まで考えると、意味だけでなく、発音と強勢を確認することも大切です。音が分からなければ聞きとったり話したりできないからです。

 

例えば、guitarという単語を覚えるとき、綴りと「ギター」という訳語を覚えるだけでは、リーディングとライティングの技能にしか使えません。

 

guitarの強勢は、最後のarに置くので、arを強く発音しなければ相手に分かってもらえない可能性があります。英語では、音も大事ですが、強勢はもっと大事です。音が合っていたとしても、強勢を間違って言ってしまうと伝わりません。

 

単語を覚えるときには、発音と強勢の両方を確認し、何度か言って覚えるようにしましょう。辞書には発音を示す発音記号が載せられています。もし発音記号が読めなくても、ほとんどの電子辞書には発音を示してくれる機能が付いているので、これを活用しましょう。

 

次回も、発音の練習方法を紹介します。

 

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この記事の筆者について

本多 敏幸(ほんだ としゆき)

PROFILE

千代田区立九段中等教育学校指導教諭。東京学芸大学大学院教育学研究科英語教育専攻修士課程修了。ELEC同友会英語教育学会会長。英語授業研究学会理事。文部科学省「外国語教育における『CAN-DOリスト』の形での学習到達目標設定に関する検討会議」、「中央教育審議会中等教育分科会教育課程部会外国語ワーキンググループ」、「学習指導要領等の改善に関わる検討に必要な専門的作業等(中学校外国語)」協力者。全国各地で教員向けの講演を多数行う。
著書に、本多式中学英語マスターシリーズとして『反復基礎』『短文英単語』『速読長文』、『中学生からの勉強法』(以上文藝春秋)、『中学校新学習指導要領 英語の授業づくり』、『入試英語力を鍛える!授業アイデア&パワーアップワーク40』(以上明治図書)、『若手英語教師のためのよい授業をつくる30章』、『到達目標に向けての指導と評価』(以上教育出版)、『NHK CD BOOK 中学生になるまでに身につけたい! 小学英語 パーフェクト・レッスン』(NHK出版)などがある。

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