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志望校を決める前に 一般選抜入試の傾向を知る 知っておきたい入試動向 〜その3〜

年明けの共通テストまであと2ヶ月となりました。追い込み中の受験学年の人にも、まだ先という低学年の人にも知っていてほしいのが、一般選抜、とりわけ共通テストの傾向と対策です。「知っておきたい入試動向」の最後となる3回目は、2025年度からの新課程入試についても触れます。心の準備になるので、ぜひ参考にしてください。アドバイスしてくれたのは、代々木ゼミナール教育事業管理本部本部長・佐藤雄太郎氏です。

 

 

問題文が長文になった共通テスト。最後までやりきるには?

 

共通テストは、思考力・判断力・表現力を問うテストとしてスタートしました。しかし、本来それらの力をマークシート式で測ることは難しいため、答えとなる選択肢ではなく、従来のセンター試験より問題文を長文化することで思考力等を測るようになりました。そこで必要となる力は、単純に長文を最後まで読む力ではないと佐藤氏は言います。
「そこにはやはり知識が必要になります。知識があれば、ていねいに読み込まなくても問題の意図がわかるからです。やはり教科書の内容をしっかり理解しておくことは大事です。ただし、教科書を丸暗記すればいいということではなく、ある程度、咀嚼(そしゃく)して、人に説明できるくらいに理解を深めておきましょう。それができれば、知識が定着するので、トレーニングのつもりでやってみてください」。
問題文の長文化によって、最後まで問題を解き切ることが難しいと言われる共通テストですが、単に読解力を鍛えるだけではよい結果に結びつきません。基本となる知識を身につけること、それも単に年号や単語を覚えるのではなく、その背景や過程を含めて理解しておくことが、ほとんどの教科に共通して問題文を理解する近道となります。それは私立大学の一般選抜や国公立大学の二次試験対策の基礎力にもなるはずです。

 

 

高校2年生以下の人は必見!新課程入試は早めの学習計画を

 

2025年度から始まる新課程入試はどうなるのでしょうか。現在の高校2年生以下の学年は、新課程で学んできました。旧課程との大きな変更点としては「情報Ⅰ」が共通必履修として始まったことです。それに伴い、入試も変更が出てくることは学校や塾でも、ある程度説明を受けていると思うので、ここでは共通テストの新課程入試について簡単に触れるにとどめます。
まずは、共通テストに「情報Ⅰ」が加わることで、理数系の受験生はテスト当日により長時間拘束され、とくに国公立大学志望者には受験対策の負担が増えます。「持久戦に慣れておくこと」と佐藤氏は話します。
また「国語」は大問が一つ増え、最後まで解くのにさらに時間がかかるようになりそうです。「試験時間も10分増えますが、時間配分ができるように新課程の共通テストに対応した模擬試験などで慣れておく必要があります」と佐藤氏は言います。
さらに地理歴史・公民は、少しでも早く勉強を始めましょう。たとえば、日本史を試験科目として選択した場合、「歴史総合」と「日本史探究」を組み合わせた出題になります。「どちらも世界史の内容や、世界の現状を踏まえた日本の立ち位置を問われるかもしれません」と佐藤氏。公共も範囲が広く、いずれにせよ全般的に学ぶことを考えると時間がかかるため、早めの対策が必要です。
「いずれの教科も受験年度の夏休み前に、一通り終わらせられるよう、今から計画を立てて準備するとよいでしょう。秋から演習を中心に本格的な受験対策に入れるように、夏休みには共通テスト対策をして、模試の成績を見ながら、勉強方針の微調整をする必要があるからです」と佐藤氏はアドバイスしてくれました。

 

取材協力:佐藤雄太郎氏

代々木ゼミナール教育事業管理本部 本部長

 

 

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