【学問を知る】どんなことを学ぶ?学問紹介+英語の活用 第4回 文学と語学

大学ではさまざまなことを学べますが、実際にどんなことを学んでいるのかを知ることで、自分に合った進路が選択できます。

 

 

 

「文学」と「語学」はどんな学問?

 

文学は、小説や随筆、詩、短歌、俳句など言葉で表現された作品や作者について、作品をただ読むだけでなく、そこで使われる言葉や表現、登場人物の心理や人間関係、作家の思想など様々な視点で作品を研究することで、人間と社会のつながりを理論的にかつ実証的に探る学問です。また「日本文学」「英米文学」「ドイツ文学」「フランス文学」など国や地域、属性ごとの大きな枠組みでの歴史や文化を学ぶこともできます。戯曲の延長線上で演劇や映画の他、舞踊、絵画など芸術といった美学系のものも学ぶこともできます。
語学は、専攻する言語の語学修得を中心に、その国の文化や歴史など言語の背景となることを学びます。文法や発音、意味、方言、さらに異なる言語と比較することで、その類似や相違に着眼するなど言語学も含まれます。大学によっては、翻訳や通訳、日本語教師などを目指すコースを設置していることも。
文学部に設置される「日本語日本文学科」「英語英米文学科」など「文学」と「語学」が一緒になった学科が多く、専攻やコースで「文学」系と「語学」系に分かれたりしますが、どちらの授業も選択できることがほとんどです。専攻やコースで分かれても、研究室は柔軟に選べることが多いので、志望する大学がどうなのかを確認しておくと安心です。

 

 

「文学」「語学」はどうやって学ぶの?

 

「文学」は、まずは作品にふれることが大前提です。2・3年次の演習やゼミで一つの作品を取り上げて、担当の章について文献を調べたり、考察したりして自分なりの解釈を発表するのが一般的です。低学年で文学研究の手法を学びながら、自分が取り上げたい作品やテーマを絞り、4年次に個人の研究を行い、その集大成として卒業論文につなげます。外国文学の場合、原文を翻訳することもあります。
「語学」は1年次から実践的な語学力を身につけることに力を入れますが、言語学や音声学などその言語について深く探求します。言語習得論など心理言語学や幼児教育学と重なる部分も。たとえば、英語英米文学科なら、「英語学概論」「英米文学」など「文学」系と共通する科目もたくさんあります。
最近では、「就職に弱いのでは」と敬遠されがちな文学部。しかし、その中身は親世代の頃よりもヴァージョンアップし、「コーパス言語学」といってデータサイエンスを駆使した言語の研究もあり、決して時代遅れなんてことはありません。身についた表現力、資料収集力、データ分析力を活かす仕事はたくさんありますし、何よりダイレクトに得られる教養が人生を豊かにしてくれます。

 

 

「文学」「語学」と英語

英語英文学科であれば、英語力はもちろん必須ですが、それ以外の言語でも研究論文の多くは英語で書かれているので、英語ができた方がより研究がはかどります。また、日本語日本文学科でも、日本のことを知りたい留学生が学んでいたり、意外に国際的なこともあります。

 

 

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