英検対策講座【2級】大問2: 長文の語句空所補充問題

霜田 敦子(しもだ・あつこ)

解答・解説ページ

英検対策講座【2級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の英文を読み、その文意にそって(1)から(3)までの(   )に入れるのに最も適切なものを1, 2, 3, 4の中から一つ選びなさい。

[英検 2020年度 第3回検定問題より]

 

 

Cycles of Change

 

 The bicycle is an efficient means of transportation. It was invented in the 19th century, and since then, it has been improved many times. Recently, electric bicycles, or “e-bikes,” have become widely used. Unlike a regular bicycle, an ebike has a motor, which allows the rider to go up hills more easily. Some cycling fans think that it is “cheating” to use a bike with a motor. Nevertheless, e-bikes are quickly ( growing in popularity ). In fact, ebike sales in the United States were eight times greater in 2018 than in 2014 according to one survey.

 Researchers say this is good news. They claim that e-bikes may have a positive effect on people's health and the environment. One major advantage of e-bikes is that older people and those who do not exercise regularly can cycle. This makes it easier for them to commute to work by bike, which is better for the environment than traveling by car. ( What is more ), e-bikes allow more people to cycle as a hobby. People who could not ride along rough roads or up mountains, for example, can now do so.

 Some cycling experts, however, point out problems with the increased use of e-bikes. For one, riders of e-bikes are more likely to be involved in accidents. In response, some people want speed limits to be lowered and other measures to increase safety, such as bike paths. Most importantly, experts say riders of both e-bikes and regular bikes should be careful. It does not matter if a bike has a motor or not. The important thing is to enjoy cycling ( while staying safe ).

 

 

【 訳 】

変化する自転車

 

 自転車は効率の良い移動手段である。19世紀に発明され、それ以来、何度も改良されてきた。近年、電気自転車または「E-バイク」が広く使われるようになってきた。普通の自転車と違ってE-バイクにはモーターが付いていて、運転者は丘をより楽に登ることができる。モーターの付いた自転車に乗るのは「ズル」いと考えるサイクリングファンもいる。にもかかわらず、E-バイクはあっという間に人気となっている。実際、ある調査によると、2018年のアメリカのE-バイク販売数は2014年の8倍多かった。

 研究者は、これは良いニュースだという。彼らは、E-バイクは人々の健康と環境に良い効果があるかもしれないと主張している。E-バイクの大きな利点の一つは、高齢者や定期的に運動をしない人々が自転車に乗ることができることである。これにより彼らは自転車での通勤が楽になり、車で移動するより環境に良い。その上、E-バイクは、より多くの人が趣味として自転車に乗ることを可能にする。例えば、起伏のある道や山を自転車で登ることのできない人々が、今やできるようになっている。

 しかしながら、あるサイクリングの専門家はE-バイク使用の増加に伴う問題を指摘する。その一つが、E-バイクの運転者はより事故に遭う可能性が高いことである。これに対して、制限速度の引き下げや、自転車専用道路といった安全を向上させる方策を望む人もいる。最も重要なのは、E-バイクと普通の自転車の運転者がどちらも慎重であることだと専門家は言う。自転車にモーターが付いているかいないかが問題ではない。重要なことは、安全を守りながらサイクリングを楽しむことである。

 

 

 

(1)

 

正解: 3

 

  1. reducing electricity use
  2. causing new problems
  3. growing in popularity
  4. improving the environment

 

 

【 選択肢の訳 】

  1. 電気の使用を減らしている
  2. 新しい問題を引き起こしている
  3. 人気となっている
  4. 環境を改善している

 

【解説】

空所を含む文(第6文)は「E-バイクはあっという間に(  )になっている」です。その次の文で「実際、ある調査によると、2018年のアメリカのE-バイク販売数は2014年の8倍多かった」と述べています。販売数が4年で8倍になるということは、またたく間に「どう」なっていることなのか考えると、正解は3.「人気となっている」です。

 

他の選択肢に関して、1、2、4は文脈に合わないので不可。

 

副詞句In factは前文を補足して、「その証拠に」と具体例を述べることがあります。

 

 

 

(2)

 

正解: 1

 

  1. What is more
  2. Therefore
  3. By contrast
  4. Despite this

 

 

【 選択肢の訳 】

  1. その上
  2. それ故に
  3. 対照的に
  4. このことにかかわらず

 

【解説】

空所の手前の文(第2段落第4文)で「(E-バイクにより)自転車による通勤が楽になり、それは車より環境に良い」とE-バイクのメリットを挙げています。続く空所を含む文(第5文)で「(  )、E-バイクにより人々はサイクリングを趣味にすることができる」と、そのメリットを追加しているので、文頭に用いる付加的接続表現と考えます。したがって、正解は1.「その上」となります。

 

他の選択肢に関して、2、3、4は文脈に合わないので不可。

 

付加的接続表現として、In addition、Moreover、Alsoも覚えておきましょう。

 

 

 

(3)

 

正解: 4

 

  1. during the warm months
  2. together with friends
  3. in order to keep fit
  4. while staying safe

 

 

【 選択肢の訳 】

  1. 暖かい月の間に
  2. 友達と一緒に
  3. 体調を維持するために
  4. 安全を守りながら

 

【解説】

空所の前(第3段落第4文)で「E-バイクと普通の自転車の運転者がどちらも慎重であることだと専門家は言う」と言っています。空所を含む文(第3段落第6文、最終文)で「重要なことは(  )サイクリングを楽しむことである」とありますので、慎重に自転車に乗ること=安全につながりますので、正解は4.「安全を守りながら」となります。

 

他の選択肢に関して、1、2、3は文脈に合わないので不可。

 

stayは後ろに補語を伴って「(人などが)ある状態のままでいる」という意味になります。補語には形容詞、分詞などがきます。

 

(例)

I hope the weather will stay fine.

「お天気が続くといいが」

 

 

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この記事の筆者について

霜田 敦子(しもだ・あつこ)

PROFILE

英語教育(第2言語習得理論)を専門としている。立教大学文学部英米文学科卒業後、日本航空で国際線CAとして勤務。退職後、関東学院大学大学院で文学博士号取得。現在は関東学院大学、駒澤大学、実践女子短期大学、千葉工業大学で検定英語、リーディング、ライティングなどの授業を担当。2020年より実践女子大学研究推進機構研究員として、主にライティング指導法を研究している。『ヒューゴの不思議な発明』『ノッティングヒルの恋人』(スクリーンプレイ)、『シルフェ〈本の虫〉が語る楽しい英語の世界』(金星堂)の執筆にも携わる。

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