英検対策講座【準2級】大問1: 短文の語句空所補充問題

霜田 敦子(しもだ・あつこ)

解答・解説ページ

英検対策講座【準2級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の(1)から(5)までの(  )に入れるのに最も適切なものを1、2、3、4の中から一つ選びなさい。

[英検 2021年度 第2回検定問題より]

 

 

(1)

 

正解: 4

 

A : Frank, what are you going to wear to the dinner party next Saturday?

B : Well, it's a ( formal ) dinner, so I'll have to wear a suit and tie.

 

  1. tough
  2. negative
  3. sharp
  4. formal

 

 

【 訳 】

A:フランク、次の土曜のディナー・パーティーに何を着ていくつもり?

B:そうだね、正式なディナーだからスーツとネクタイを着用しなければならないんだ。

 

【解説】

語彙選択(形容詞)の問題。空所を含む文は「それは(  )なディナーだ」です。続くso以下の文で「スーツとネクタイを着用しないといけない」と述べています。

 

スーツとネクタイを着用するパーティーは「どういう」パーティーなのかと考えると、正解は4. formal「正式な」です。

 

他の選択肢:1. tough「頑丈な」、2. negative「否定的な」、3. sharp「鋭い」

 

formal wear(正装)に対して普段着はcasual wearです。

 

 

 

(2)

 

正解: 1

 

Ronald was sick last week, so he could not go to school. This week, he is studying hard to ( catch up with ) his classmates.

 

  1. catch up with
  2. come up with
  3. think better of
  4. take notice of

 

 

【 訳 】

ロナルドは先週病気だったので、学校に行くことができなかった。今週、彼はクラスメートに追いつくために一生懸命勉強している。

 

【解説】

熟語の問題。空所を含む文は「今週彼はクラスメートに(  )するために一生懸命勉強している」です。

 

学校を欠席したロナルドが、一生懸命勉強しているのは「何のため」かと考えると、クラスメートに1. catch up with~「~に追いつく」ためが正解となります。

 

他の選択肢:2. come up with「~を考えつく」3. think better of「~を見直す」4. take notice of「~に注意する」

 

catch up with~は、勉強や進歩などに「追いつく」。また、keep up with~は「~に(遅れずに)ついていく」です。

 

 

 

(3)

 

正解: 1

 

To save money, Gary started bringing lunch from home ( instead of ) eating at restaurants.

 

  1. instead of
  2. ready for
  3. according to
  4. same as

 

【 訳 】

お金を節約するため、ゲイリーはレストランで食べる代わりに家から昼食を持って行き始めた。

 

【解説】

前置詞句の問題。空所の前の語句は「家から昼食を持って行く」で、後の語句は「レストランで食べる」です。空所前後が反対の内容なので、対照の意味を表す1. instead of ~「~の代わりに」が正解となります。

 

他の選択肢:2. ready for「~の準備ができて」、3. according to「~によると」、4. same as「~と同様に」

 

instead of のように、2語以上からなる語句が1つの前置詞と同じ働きをするものがたくさんあるので覚えましょう。

 

他に、according to~「~によると」、because of~「~の理由で」、thanks to~「~のおかげで」、as for~「~について言えば」などがあります。

 

 

 

(4)

 

正解: 4

 

A : Are Paris and Berlin in the same country?

B : No. One is in France and the ( other ) is in Germany.

 

  1. both
  2. else
  3. any
  4. other

 

 

【 訳 】

A:パリとベルリンは同じ国にありますか。

B:いいえ。一つはフランスに、もう一つはドイツにあります。

 

【解説】

不定代名詞の問題。Bの返事No. の後に続く文の主語Oneは、Aの文のParisを指します。空所は、パリとベルリンの2つの都市のうちパリ (One) でない「もう一つ(ベルリン)」を指す、4. (the) otherが正解です。

 

他の選択肢: 1. both「両方」、2. else「その他の」、3. any「どれでも」

 

不特定のものを指すために用いる代名詞を不定代名詞と呼び、oneはすでに出た名詞の繰り返しを避けるために用いられます。

 

the otherは「(2つの中で)もう一方」を表します。 otherが複数形になっているthe othersは「(複数あるうちの)残り全部」を表します。

 

(例)

I have two brothers. One lives in Osaka, and the other lives in Kyoto.

「兄弟が二人います。一人は大阪に住み、もう一人は京都に住んでいます」

 

I have three brothers. One lives in Osaka, and the others live in Kyoto.

「兄弟が三人います。一人は大阪に住み、その他(の二人)は京都に住んでいます」

 

 

(5)

 

正解: 1

 

A : Look at this kitchen floor! It needs to ( be cleaned ).

B : Yes, it's very dirty.

 

  1. be cleaned
  2. clean
  3. be cleaning
  4. have cleaned

 

 

【 訳 】

A:この台所の床を見て。掃除が必要だ。

B:そうだね、すごく汚れているね。

 

【解説】

態の問題。選択肢に同じ動詞の異なる形が並ぶときは文法知識を活用します。

 

BはAの発話を受けて「(床が)汚れている」と言っています。選択肢中の動詞はcleanなので、空所を含む文は「床の掃除が必要である」となるはずです。主語It (kitchen floor)と「掃除」の関係を考えて、正解はcleanの受動態1. be cleaned「掃除される」となります。

 

他の選択肢:2. clean「原形」、3. be cleaning「進行形」、4. have cleaned「現在完了形」

 

態とは、主語がある動作を「する」のか「される」のかを表す動詞の形です。「主語が~する」ことを表すのが「能動態」、「主語が~される」ことを表すのが「受動態」です。 主語が何かを見極めて動詞の形を選ぶようにしましょう。

 

Everyone loves the song.

「皆その歌が大好きだ」

 

The song is loved by everyone.

「その歌は皆に愛されている」

 

 

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この記事の筆者について

霜田 敦子(しもだ・あつこ)

PROFILE

英語教育(第2言語習得理論)を専門としている。立教大学文学部英米文学科卒業後、日本航空で国際線CAとして勤務。退職後、関東学院大学大学院で文学博士号取得。現在は関東学院大学、駒澤大学、実践女子短期大学、千葉工業大学で検定英語、リーディング、ライティングなどの授業を担当。2020年より実践女子大学研究推進機構研究員として、主にライティング指導法を研究している。『ヒューゴの不思議な発明』『ノッティングヒルの恋人』(スクリーンプレイ)、『シルフェ〈本の虫〉が語る楽しい英語の世界』(金星堂)の執筆にも携わる。

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