英検対策講座【準2級】大問1: 短文の語句空所補充問題

霜田 敦子(しもだ・あつこ)

解答・解説ページ

英検対策講座【準2級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の(1)から(5)までの(  )に入れるのに最も適切なものを1、2、3、4の中から一つ選びなさい。

[英検 2021年度 第3回検定問題より]

 

 

(1)

 

正解: 1

 

A : I finished cleaning my room, Mom. Take a look.

B : It's not good ( enough ), Kevin. You must clean your desk and put your books away too.

 

  1. enough
  2. almost
  3. ahead
  4. even

 

 

【 訳 】

A:お母さん、部屋の掃除が終わったよ。ちょっと見て。

B:ケビン、まだ十分ではないわ。机を掃除して本も片付けないといけないわ。

 

【解説】

副詞の問題。部屋の掃除に関する母子の会話で、A(ケビン)が「掃除が終わったよ。ちょっと見て」とB(母親)に頼み、部屋の点検をしたBが「(  )良くない」と言っています。

 

続いて「机を掃除して本も片付ける」のように何が足りていないかを具体的に指摘しています。「どのように」良くないのか考えると、正解は1 enough「十分に」となります。

 

他の選択肢:2 almost「ほとんど」、3 ahead「前に」、4 even「~さえ」

 

It's not good enough.は、まだ不満であることを示して、「それではまだまだだ」の意味となります。

 

数や量が足りていることを表すenoughは、形容詞として使われる時は名詞の前に置きます。一方、副詞として使われる場合は形容詞や副詞の後に置かれます。

 

(形容詞の例)

There aren't enough chairs for everybody.

「全員が座れるだけの椅子がありません」

 

(副詞の例)

It's sure cold enough today.

「今日は本当に寒過ぎるよ」

 

 

 

 

(2)

 

正解: 2

 

Mrs. Green decided to give a role to each student in the musical at the school festival. This way, every student could ( play a part in ) the performance.

 

  1. play a joke on
  2. play a part in
  3. keep track of
  4. keep pace with

 

 

【 訳 】

グリーンさんは学園祭のミュージカルで、各生徒に役を与えようと決めた。こうして、どの生徒も公演で役を演じることができた。

 

【解説】

熟語の問題。1文目は「グリーンさんは学園祭のミュージカルで、各生徒に役を与えようと決めた」です。続くThis way「こうして」でその結果に繋がっていきます。

 

グリーンさんが各生徒に役を与えようと決心したことによって、すべての生徒が「何をすることが」できたか、と考え、正解は2 play a part in~「~で役を演じる」となります。

 

他の選択肢:1 play a joke on~「~をからかう」、3 keep track of~「~を見失わない」、4 keep pace with~「~に遅れないようについていく」

 

〈動詞+名詞+前置詞〉で一つの他動詞の働きをするものがあります。pay attention to~「~に注意する」、take care of~「~の世話をする」、make use of~「~を利用する」なども覚えておきましょう。

 

 

 

(3)

 

正解: 1

 

A : Dad, this box is too heavy for me ( to carry ) upstairs.

B : OK. I'll take it upstairs for you.

 

  1. to carry
  2. carrying
  3. not carry
  4. be carried

 

【 訳 】

A:お父さん、この箱は私には重過ぎて2階に運ぶことができないわ。

B:いいよ、私が君のために2階へ持っていくよ。

 

【解説】

too…to不定詞の問題。親子の会話で、B(父親)がOK. I'll take it upstairs for you.と子どもの代わりに荷物を2階に運ぶと言っています。空所を含む文は、A(子ども)の「この箱は私には重過ぎて2階に(  )することができない」です。

 

選択肢として動詞carry「運ぶ」の形が異なるものが並んでいるため、文法知識を活用します。ヒントは空所の前の方にあるtooです。too…to不定詞「あまりに…なので~できない」の用法に気が付くと、1 to carry「運ぶこと(carryのto不定詞)」が正解であることが分かります。

 

他の選択肢: 2 carrying「carryのing形」、3 not carry「carryの否定形」、4 be carried「carryの受動態」

 

〈too…to不定詞〉は「あまりに…なので~できない、~するには…過ぎる」という意味で、否定語を使わない否定表現です。

 

(例)

He was too sleepy to do his homework.

「彼はあまりに眠たかったので、宿題ができなかった」

 

 

(4)

 

正解: 3

 

A : I have so much homework to do this weekend.

B : So ( do I ). I have a science report, a history assignment, and an English paper to write for Monday.

 

  1. am I
  2. I am
  3. do I
  4. I do

 

 

【 訳 】

A:今週末にやらなくてはいけない宿題があまりにもたくさんあるよ。

B:私もそう。月曜日に備えて、科学のレポート、歴史の課題、英語の小論文を書かないといけない。

 

【解説】

倒置の問題。Aの文はI have so much homework to do this weekend.「今週末にやらなくてはいけない宿題があまりにもたくさんある」です。

 

それを受けて、空所を含む文の後に続く文で、Bは3つの宿題(a science report, a history assignment, and an English paper)を挙げています。したがって、空所を含む文では、Bもたくさん宿題があるとAに同意していると考えます。

 

「私もそうです(たくさん宿題がある)」を表す同意表現は、主語と動詞の語順が倒置する3 (So) do I.です。動詞がdoなのは、それを受けた前文の動詞haveが一般動詞の現在形だからです。

 

他の選択肢:1 am I「be動詞+主語」、2 I am「主語+be動詞」、4 I do「主語+do」

 

前文で述べられた肯定文に同意を示す場合は、〈so +動詞+主語〉の語順で「(主語)もまたそうだ」という意味を表します。主語と動詞が倒置することに注意してください。動詞は、前文がbe動詞か一般動詞かによって変わります。

 

(例)

A: I was poor at math in school.

「私は学校で数学が苦手でした」

B: So was I.

「私もそうでした」

 

また、前文で述べられた否定文に同意を示し、「(主語)もまたそうでない」という時は〈neither[nor] +動詞+主語〉の語順となります。

 

(例)

A: I don't like watching movie alone.

「映画を一人で見るのは好きではありません」

B: Neither[Nor] do I.

「私もです(私も好きではありません)」

 

 

(5)

 

正解: 4

 

Hector wants a dog, but his family lives in a small apartment, and there is no space to keep a pet. He wishes he ( lived ) in a bigger place.

 

  1. lives
  2. to live
  3. is living
  4. lived

 

 

【 訳 】

ヘクターは犬が飼いたい。しかし、彼の家族は小さなアパートに住んでいてペットを飼う場所がない。彼はもっと広い場所に住めるといいなと願っている。

 

【解説】

仮定法の問題。空所を含む文は「彼はもっと広い場所に(  )といいなと願っている」です。

 

第1文では … his family lives in a small apartment, and there is no space to keep a pet.「彼の家族は小さなアパートに住んでいてペットを飼う場所がない」と述べています。

 

もっと広い場所に住みたいと望んでいても、現実の彼の家は狭いので、「そうだったらいいのに」という現在の願望を表す仮定法過去が用いられます。したがって、正解は仮定法過去の動詞 4 lived「liveの過去形」となります。

 

他の選択肢:1 lives「liveの三人称単数形」、2 to live「liveのto不定詞」、3 is living「liveの現在進行形」

 

I wish~のようにIfを使わない仮定法もあります。wishやas ifに続く節が現実の事実とは違うときには仮定法過去「もし~なら、… だろうに」が用いられます。現実と違うことを表すときの動詞は過去形を使うことに注意しましょう。

 

(例)

I wish I knew her telephone number.

「彼女の電話番号を知っていればなあ」

 

 

 

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この記事の筆者について

霜田 敦子(しもだ・あつこ)

PROFILE

英語教育(第2言語習得理論)を専門としている。立教大学文学部英米文学科卒業後、日本航空で国際線CAとして勤務。退職後、関東学院大学大学院で文学博士号取得。現在は関東学院大学、駒澤大学、実践女子短期大学、千葉工業大学で検定英語、リーディング、ライティングなどの授業を担当。2020年より実践女子大学研究推進機構研究員として、主にライティング指導法を研究している。『ヒューゴの不思議な発明』『ノッティングヒルの恋人』(スクリーンプレイ)、『シルフェ〈本の虫〉が語る楽しい英語の世界』(金星堂)の執筆にも携わる。

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