総合型選抜・学校推薦型選抜の準備が終わったら、あとは出願と試験を受けるだけ。でも、望んだとおりの結果が出なかったら……? もしものことを考えて、今から一般選抜にも備えておくことが大切です。一般選抜は、入試の中で最も募集人員が多い傾向にあり、まさに受験のクライマックス。今回は一般選抜での英語外部検定活用について見ていきましょう!

総合型選抜は9月出願、9~10月に選考が行われるケースが多く、学校推薦型選抜は、11~12月に選考が集中します。そして一般選抜は、12月中旬~3月下旬に出願、試験は1月中旬~3月下旬になります。ただし、大学や学部・学科によってスケジュール詳細は異なるので、募集要項などできちんと確認しましょう。 国公立大学を受験する場合、「大学入学共通テスト」+「(大学の)独自試験」という形で実施されます。一方、私立大学では「独自試験」のみ実施するのが主流ですが、大学入学共通テストの結果を合否判断に利用する「大学入学共通テスト利用入試」という仕組みを採用する私立大学も増えてきました。それぞれの特徴を理解し、一般選抜に備えましょう。
2024年度から大学入学共通テストが変わる!
2025年1月実施の2024年度大学入学共通テストは、出題科目に「情報」が新設されることになり、これまでの6教科30科目から7教科21科目に変わります。国公立大学を受験する場合、従来の5教科7科目に「情報」を加えた6教科8科目が課されることになりました。
一方、私立大学の「独自試験」は3科目の受験が基本です。注目したいのは、「大学入学共通テスト利用入試」です。この入試は、共通テスト利用入試と一般入試のどちらにも出願でき、複数の大学や学部・学科に出願できるメリットもあるので合格のチャンスが増え、人気となっています。
大学によって実施状況は異なりますが、「大学入学共通テスト利用入試」では英語外部検定が利用できる場合もあります。
堅実に志望校合格を目指すなら英語外部検定を狙おう
私立大学を中心として、英語外部検定を受験に活用する大学が増えており、英語外部検定を取得しておくメリットは大きいといえるでしょう。とくに英語試験の点数に換算される「得点換算」、英語試験に得点が加算される「加点」、英語の試験が免除される「試験免除」は、必要な英語資格を取得しておけば、他の科目に集中して勉強することが可能になります。もちろん、出願書類の評価や合否判定の際に参考にされる「判定優遇・合否参考」も受験生にとっては有利になるでしょう。
ちなみに英検®は有効期限のない資格ですが、大学受験に活用する際は、出願時から2年以内に取得した英語資格が有効と学校独自の基準を設けているケースもあります。あらかじめ出願できる対象の期限を入試要項で確認しましょう。2年以内という期限のある大学であっても高校2年生のうちに英語資格を取得しておけば、受験勉強では英語以外の科目に集中できるわけです。志望校合格を手堅く実現するなら、英検®は持っていたほうがよさそうですね。
一般選抜でも導入が進む英語外部検定利用入試
近年では、立教大学が大学独自の英語試験を廃止し、全面的に英語外部検定を導入したことが話題になりましたが、今や英語外部検定利用入試は多くの大学に広がりつつあります。その傾向は私立大学のみならず国公立大学にも見られ、2023年度入試では、秋田大学や茨城大学、千葉大学、東京芸術大学、金沢大学、大阪教育大学、広島大学、九州大学、鹿児島大学などで採用されています(「英ナビ!」調べ)。今後も英語外部検定利用入試を取り入れる大学は増加することが見込まれますので、一般選抜に備えるためにも、検定取得にチャレンジしてみて損はないでしょう。
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