【シリーズ企画】大学 ✕ 専門学校 学びの違いを探る

高校卒業後の進路として、今や多くの人が進学を考える時代です。大学全入時代の到来で、一部の難関大学を除けば比較的入りやすくなった大学への進学を検討するケースが多い一方で、やはりあえて専門学校を選ぶ人も少なくありません。「スペシャリストを目指したい」「専門性を高めたい」「早く社会に出たい」という人のために、大学と比較しながら、専門学校の魅力を分野ごとにお伝えします。第3回は「工学系」です。

 

 

 

「工学系」の分野で学ぶこと

 

「工学系」と聞いてどんなイメージがありますか? 「機械を操作したり、組み立てたり…」、そんな想像をする人が多いかもしれません。確かに、工学系にとって機械を理解することは大事な素養のひとつ。ただ、工学系の学びはロボットや材料、加工などにも及び、実に多彩かつ先端研究の宝庫です。日本の産業界を支える要の分野として、やりがいがいっぱいです。
たとえば、福岡県にある北九州市立大学(公立大学)の国際環境工学部は、機械システム工学科、情報システム工学科、建築デザイン学科、環境生命学科、環境科学工学科(2024年4月にエネルギー循環化学科から名称変更予定)の5学科を擁しています。学部に「国際環境」と冠するように、国際的視野で環境に配慮したものづくりや研究を行うのが現在の工学です。
つまり、エンジニアとしての知識だけでなく、環境や地域の実情など様々な情報を踏まえて技術力を発揮するには、複合的な知識が求められることもあります。その意味では、北九州市立大学のような総合大学で学ぶことは、他学部との交流もあり、多彩な考え方・専門知識を利用して工学における課題解決に臨むということや、大学院に進学してより深く追究できる点で有利といえます。

 

 

「工学系」の分野の専門学校選び

 

その一方で、日本の基幹産業の「ものづくり」産業において、特定の分野での即戦力となる知識と技術力が求められています。その顕著な例が、自動車メーカーが運営する日産・自動車大学校のような、自動車に特化した専門知識・技術を学べる専門学校でしょう。
EVや自動運転など自動車業界は「100年に一度の大変革期」と言われています。広い実習場や豊富な実習車を利用しながら、メーカー校ならではの最先端の技術をリアルタイムで学んだ多くのカーエンジニアを輩出しています。日産のネットワークを生かした就職率の高さも魅力です。また、国家資格である自動車整備士(国家一級・二級)の合格率は3年連続100%です。
自動車に特化した学科を設置している大学もありますが、専門学校の場合、国家資格取得という目標に向けて、効率的かつ実践的な内容を習得することが可能です。自分の好きな分野やどんなスキルを習得して社会貢献していくのかをよく考えて、自分に最適な進学先を選んでください。

 

専門学校選びのポイント

●優れた実習環境

●特定の分野に特化した実践的教育

●資格取得のサポート

 

 

「工学系」を学べる学校

 

【主な学校例】

■大学

北見工業大学、公立千歳科学技術大学、前橋工科大学、日本工業大学、千葉工業大学、東京工業大学、工学院大学、芝浦工業大学、東京工科大学、東京電機大学、東京理科大学、神奈川工科大学、長岡技術科学大学、金沢工業大学、豊橋技術科学大学、名古屋工業大学、大同大学、大阪工業大学、大阪電気通信大学、岡山理科大学、広島工業大学、高知工科大学、北九州市立大学、九州工業大学、福岡工業大学、崇城大学

 

■専門学校

専門学校北海道自動車整備大学校、札幌工科専門学校、東北電子専門学校、仙台工科専門学校、つくば自動車大学校、関東工業自動車大学校、千葉県自動車整備専門学校、専門学校中央工学校、専門学校 東京工科自動車大学校、東京工学院専門学校、東京電子専門学校、日本工学院専門学校、日本電子専門学校、専門学校 読売自動車大学校、東京日建工科専門学校、横浜テクノオート専門学校、専門学校日産横浜自動車大学校、新潟工科専門学校、名古屋工学院専門学校、大阪工業技術専門学校、 広島工業大学専門学校

 

 

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