【シリーズ企画】大学 ✕ 専門学校 学びの違いを探る

高校卒業後の進路として、今や多くの人が進学を考える時代です。大学全入時代の到来で、一部の難関大学を除けば比較的入りやすくなった大学への進学を検討するケースが多い一方で、やはりあえて専門学校を選ぶ人も少なくありません。「スペシャリストを目指したい」「専門性を高めたい」「早く社会に出たい」という人のために、大学と比較しながら、専門学校の魅力を分野ごとにお伝えします。第4回は「医療系」です。

 

 

 

「医療系」の分野で学ぶこと

 

コロナ禍で医療の重要性が再認識されたり、継続的に医療ドラマが放映されたり、さまざまな医療従事者に焦点があてられることで、医療系分野への注目は衰えることがありません。ただし、医療系は人の健康や命に関わり、高い専門性や倫理観が求められる分野です。医療系を目指す人は、そのことを忘れないようにしましょう。
医療系の特徴は、学部・学科と仕事が直結すること、国家資格試験に合格する必要があることの2つです。すぐに思い浮かぶのは、医師、歯科医師、看護師、薬剤師だと思いますが、実は他にもたくさんの医療分野の仕事があります。理学療法士、診療放射線技師、作業療法士、言語聴覚士、臨床検査技師、臨床工学技士など、医療を支える仕事は多彩です。医師、歯科医師、薬剤師は6年制の大学で各養成学部を卒業する必要がありますが、それ以外の職業は、基本的に大学、短大、専門学校のいずれかの養成校で学べば、国家試験の受験資格を取得することができます。いずれも、数学、物理、化学などの基礎学習、解剖生理学や臨床生理学など医療従事者に共通して必要な学修を経て、たとえば診療放射線技師なら診療画像X線撮影技術学、臨床工学技士なら電気工学などそれぞれの専門技術に特化した知識・技術を学びます。

 

 

「医療系」の分野の専門学校選び

 

医療系で専門学校を志望する場合のメリットは、大学より短期間で就職できること、年数が少ない分、学費が安くなる可能性があること、卒業研究(論文)がなく、国家試験対策に集中できることなどが挙げられます。ただ、医療系の専門学校に進む場合、気になるのは実習先の有無です。大学の場合、大学病院の付属病院を複数抱え、実習先や指導してくれる先輩に事欠きません。そのため、専門学校選びでは、実習先病院がきちんと確保されているかどうかを確認することが大切です。
たとえば、東京電子専門学校では、「診療放射線学科」「臨床工学科」「臨床検査学科」の3つの医療技術系が学べますが、それぞれ実習病院に慶應義塾大学病院、がん研究会有明病院、東京医科歯科大学病院など大学に劣らない多数の実績病院が並びます。また、技術だけでなく、「チーム医療」など現代の医療系職業に欠かせない学びにも力を入れています。
また校内での実習で使う医療器具、検査器具も最新のものが導入されているかどうかも大切です。最終的な志望校選びには、オープンキャンパスなどに参加して、実際に説明を受けるのもよいでしょう。学費の面では、実習費等の追加徴収の有無も確認しておきましょう。

 

専門学校選びのポイント

●実習先が確保されていること

●最新機器の導入の有無

●学費が安いだけでなく、実習費等の追加徴収の有無

 

 

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