英検対策講座【3級】大問1: 短文の語句空所補充問題

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

解答・解説ページ

英検対策講座【3級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の(1)から(5)までの(   )に入れるのに最も適切なものを1, 2, 3, 4 の中から一つ選びなさい。

[英検 2018年度 第2回検定問題より]

 

 

(1)

 

正解: 1

 

Last Saturday, my family ( celebrated ) my grandmother's 100th birthday at a nice restaurant.

 

  1. celebrated
  2. clicked
  3. carried
  4. complained

 

 

【 訳 】

先週の土曜日、私の家族は私の祖母の100歳の誕生日をすてきなレストランで祝いました。

 

【解説】

選択肢の単語はすべて動詞です。動詞を選ぶ問題では、その後に置かれる語句との組み合わせが正答への最も重要な要素です。この問題の場合、「私の祖母の100歳の誕生日を~した」なので、~の部分に当てはまる動詞を考えます。すてきなレストランで行う状況からも、正解は1のcelebrated「~を祝った」です。

 

選択肢2のclickedは「(コンピューターのマウスのボタン)を押した」、3のcarriedは「~を運んだ」、4のcomplainedは「~と不平を言った」の意味です。未習語の場合、つづりから発音を推測することで、その意味が分かる場合があります。多くの英単語が日常生活で使われているからです。例えば、clickはそのつづりから [klik] と発音することが推測できます。この発音から、コンピューターのマウスのボタンを押すときの「クリック」であることに気づくことができれば、この問題の場面で使われる語でないことが分かります。

 

100thは「100番目の」の意味ですが、後にbirthdayを置くことで、100th birthdayは「100歳の誕生日」と訳すことができます。「100回目の誕生日」でも正しい意味となります。

 

 

 

(2)

 

正解: 3

 

A: The weather was really ( fine ) yesterday.

B: Yes, there wasn't a cloud in the sky.

 

  1. heavy
  2. dark
  3. fine
  4. rainy

 

 

【 訳 】

A: 昨日は天気が本当によかったですね。

B: そうですね、空に雲一つありませんでした。

 

【解説】

Aの発言は「天気が本当に~だった」の意味であることから、天気の状況を他の英文から判断して選びましょう。Bの発言から、天気がとてもよかったことが分かります。したがって、正解は3のfine「(天気が)よい」となります。

 

選択肢1のheavyは「荒れた」、2のdarkは「暗い」、4のrainyは「雨の」の意味です。heavyはあとにrainやsnowを伴って、heavy rain「大雨」やheavy snow「大雪」などのように使われます。また、heavy weatherは「悪天候」の意味になります。

 

選択肢の単語はすべて形容詞です。形容詞はbig「大きい」、pretty「きれいな」、white「白い」、famous「有名な」、sad「悲しい」など、ものや人の性質や状態を説明する単語です。ものや人を表す単語は名詞なので、形容詞は必ず名詞と関わります。例えば、a big dog「大きな犬」、a famous temple「有名な寺」などのように、形容詞の後に名詞を置いて使うことができます。また、補語として主語や目的語を説明する役割で使うこともできます。主語と目的語は必ず名詞だからです。

 

①[主語+動詞+補語(形容詞)]の文

My dog is white.

「私の犬は白い」

主語であるmy dogがwhiteの状態であると説明

 

②[主語+動詞+目的語+補語(形容詞)]の文

The news made my mother sad.

「その知らせを聞いて母は悲しくなりました」

madeの目的語であるmy mother がsadの状態であると説明

 

 

 

(3)

 

正解: 3

 

A: Is Fred home, Mrs. Brown?

B: No, he isn't. But he'll be back in a ( few ) minutes.

 

  1. small
  2. many
  3. few
  4. large

 

 

【 訳 】

A: フレッドは家にいますか、ブラウンさん。

B: いいえ。でも、すぐに戻るわよ。

 

【解説】

大問1には、2語以上の語で1つの意味を表す熟語の問題が数問入っています。この問題も、a (  )で熟語になっていると考えられます。あとにminutes「分」があることから、aと一緒に用いて数を表す語が入りそうです。正解は3のfewです。a fewで「いくらかの」、a few minutesで「数分」、in a few minutesで「すぐに」という意味になります。

 

選択肢1のsmallは「小さな」、2のmanyは「多い」、4のlargeは「大きな」の意味です。smallやlargeはnumber「数」と一緒に用いて、a small number of students「少数の生徒」やa large number of people「多数の人々」のように使われます。

 

In a few minutes のように、inは時を示す語句と一緒に用いると、「(今から)~後に」「~以内に」の意味で使われます。

 

The train will start in ten minutes.

「その電車は(今から)10分後に出発します」

 

I finished my homework in twenty minutes.

「私は宿題を20分で終わらせた」

 

 

 

(4)

 

正解: 3

 

Simon needs a new bike. His old bike was ( stolen ).

 

  1. steal
  2. stole
  3. stolen
  4. stealing

 

 

【 訳 】

サイモンは新しい自転車が必要です。彼の古い自転車は盗まれてしまいました。

 

【解説】

選択肢はいずれも動詞stealの変化形です。文中の(  )の位置や他に使われている単語をよく見てみましょう。(  )の前にはbe動詞のwasが使われています。「盗まれた」とすると文の意味が通ることから、受け身の文であることが分かります。したがって、3のstolen(stealの過去分詞)が正解です。

 

動詞の形を問う問題では、次のことを確認しましょう。

 

①文の流れが過去のことを述べている場合 →過去形

(例)I went to the restaurant and ate two hamburgers.

「私はレストランに行ってハンバーガーを2つ食べた」

 

②現在形の文で主語が三人称単数になっている場合 →-(e)sの形

(例)My father sometimes eats sushi.

「父はときどき寿司を食べる」

 

③助動詞(shouldやmustなど)が直前にある場合 →原形

(例)My son can't eat hot food.

「息子は辛い食べ物は食べられない」

 

④Do やDoesで始まる疑問文やdidn'tを含む否定文の場合 →原形

(例)I didn't eat breakfast today.

「今日は朝食を食べなかった」

 

⑤be動詞が直前にあり、進行形になる場合 →-ing形(現在分詞)

(例)My mother was eating something when I got home.

「ぼくが帰宅したとき母は何かを食べていた」

 

⑥be動詞が直前にあり、受け身の文になる場合 →過去分詞

(例)Now sushi is eaten in many countries.

「今では寿司は多くの国々で食べられている」

 

⑦haveが直前にあり、現在完了の文になる場合→過去分詞

(例)I have never eaten Japanese food.

「私は一度も日本料理を食べたことがない」

 

⑧名詞の直後で「~している」と説明を加える場合 →-ing形(現在分詞)

(例)Do you know the boy eating a banana over there?

「あそこでバナナを食べている男の子を知っていますか?」

 

⑨名詞の直後で「~される、~された」と説明を加える場合 →過去分詞

(例)Tempura is one of the dishes eaten by many people.

「天ぷらは多くの人に食べられている料理の一つです」

 

 

 

(5)

 

正解: 4

 

A: Sam, I'd like you ( to help ) Susan with her math homework.

B: Sure.

 

  1. help
  2. helped
  3. be helped
  4. to help

 

 

【 訳 】

A: サム、あなたにスーザンの数学の宿題を手伝ってもらいたいのだけど。

B: いいですよ。

 

【解説】

I'd like youのあとに続ける形として適切なものを選びます。I'dはI wouldの短縮形で、would likeはwantとほぼ同じ意味です。[would like+目的語(人)+to ~]の形で、「(人)に~してもらいたい」の意味になります。したがって、正解は4のto helpとなります。

 

これと同じ文の形を取ることのできる動詞はwant、tell、askなどです。

 

(例)

I want my sister to be quiet while I am studying.

「私が勉強している間は妹に静かにしてもらいたい」

 

My mother always tells me to eat more vegetables.

「母はいつも私にもっと野菜を食べるように言う」

 

I'll ask my mother to give me a ride to the station.

「母に駅まで車で送ってくれるよう頼むつもりだ」

 

 

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この記事の筆者について

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

PROFILE

東京都の教員として38年間勤務。現在、千代田区立九段中等教育学校、都留文科大学、文教大学で講師として教えるほか、NHKラジオ「中学生の基礎英語レベル1」の講師として活躍。ELEC同友会英語教育学会会長。学習指導要領の改訂に関わる。また、全国各地で教員向けの講演を行っている。
著書に、本多式中学英語マスターシリーズとして『反復基礎』『短文英単語』『速読長文』(以上文藝春秋)、『中学校外国語新3観点の学習評価完全ガイドブック』、『入試英語力を鍛える!授業アイデア&パワーアップワーク40』(以上明治図書)、『若手英語教師のためのよい授業をつくる30章』(教育出版)、『NHK CD BOOK 中学生になるまでに身につけたい! 小学英語 パーフェクト・レッスン』(NHK出版)など多数。

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