第23回:部活と勉強を両立させるには?

本多 敏幸(ほんだ としゆき)
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部活動や習い事と忙しい日々を送る中学生や高校生の皆さんの中には、勉強の時間がなかなか取れないという悩みを持つ人が多いのではないでしょうか。両立させるためにはどのような工夫をしたらよいのか、先輩からのアドバイスも交えて紹介します。

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忙しい方が勉強できる?

 

「中学生なら1~2時間、高校生なら2~3時間、授業のほかに勉強する時間が必要」と言われたことがありませんか。「部活で忙しくて2時間も勉強する暇はない!」と言いたくなるかもしれません。でも待ってください。あなたの周りに、あなたと同じくらい忙しいのに、時間を有効に使って勉強している人もいるのではないでしょうか。

 

「大事な仕事は忙しい人に頼め」という言葉があります。忙しい人は仕事を増やすことはできないだろうと考えがちですが、実際には、忙しい人ほど時間を見つけて、効率的に良い仕事を行う、という意味です。

 

短い時間しか取れないからこそ、集中して仕事を行うのでしょう。勉強も同じことが言えそうです。時間がないからこそ、できるときに集中して行えば、長時間ダラダラと机に向かうよりも効果的に勉強できるのです。

 

「すきま時間を大切にして勉強しなさい」。これもよく耳にする言葉ですね。忙しい中にもちょっとしたすきまの時間はあるはずです。部活動などで忙しい人のために、どのように時間を作るのか、どのように勉強したらよいのか、その方法を紹介します。

 

 

 

すきま時間を有効に使うには…

 

【その1】 一日のうち、いつ勉強できるか確かめよう

 

まずは、朝起きてから夜寝るまでの1日の生活の流れを分単位で書き出してみてください。Aさんの例を見てみましょう。

 

時刻 主なこと やること
7:10 起床 着替え、洗顔、朝食
7:50 家を出る 学校まで徒歩で20分
8:10 学校着  
8:20 学校始まり 午前中は4コマ、休み時間は10分間
12:30 昼食 給食、昼休みは20分間
15:10 授業終わり 清掃や帰りの学活
15:50 部活動開始  
18:30 部活動終了  
19:00 帰宅 着替え、スマホのチェック
19:30 夕食 30分くらいかけて夕食、その後スマホかテレビ
21:00 勉強 宿題をやる
22:00 風呂 風呂は30分くらい
22:50 就寝 ベッドでスマホのチェック、寝る

 

Aさんは、夜の9時から10時まで1時間の勉強時間を取っています。さらに1時間を加え、勉強時間を2時間にするためにはいつ勉強すればよいでしょうか。

 

1時間みっちり勉強する時間を取る必要はありません。5~10分単位で勉強できる時間見つけましょう。10分間の勉強を6回行えば1時間になります。すきま時間をどこで取れるか考えてみましょう。

 

≪案1≫ 朝の10分間
(朝、10分早く起きて、10分早く学校に着くようにする)

[できること]
⇒ 昨日の授業の復習や今日の授業で行うことの予習など

≪案2≫ 昼休みの10分間

[できること]
午前中の授業で出た宿題を行う

≪案3≫ 授業と授業の間の5分間

[できること]
ちょっとした宿題であればやってしまう
授業の予習を行う(教科書をさらっと見ておく)

≪案4≫ 帰宅直後の10分間

[できること]
制服を着替える前に、10分間宿題を行う
授業の復習を行う(ノートや教科書を読み直す)

≪案5≫ 風呂の中の10分間

[できること]
その日覚えたこと(英単語など)を思い出してみる

≪案6≫ 就寝前の10分間

[できること]
単語や漢字などを覚える

 

このように1日の生活を見直せば、勉強できる時間は見つかるものです。睡眠時間や休息時間をしっかり取りつつ、時間を有効に活用しましょう。

 

 

【その2】 先輩が実践している方法を参考にしよう

 

忙しいのはあなただけではありません。自分に合ったやり方で学習時間を確保している人もたくさんいます。

 

高校2年生に、学習に関するアンケート調査を実施しました。集まった回答をいくつか紹介します(順不同)。

 

icon_b_co 電車に乗っているときの時間を使う。

icon_o_co 学校でできる宿題は、できる限り学校で終わらせる。

icon_b_co 登校時に単語を覚えるなど、すきま時間を有効活用する。英語は他の教科よりすきま時間は使いやすい。

icon_o_co 部活動で疲れたら勉強でリフレッシュし、勉強で疲れたら部活動でリフレッシュすると考える。

icon_b_co 朝早く起きて1.5時間は確保している。放課後は自習室や図書室で勉強してから帰ることにしている。

icon_o_co 家に帰るとどうしてもだらだら過ごしてしまうので、自習室や図書室でその日にやるべきことをできるだけ終わらせている。

icon_b_co 勉強する時間は絶対に決めたほうがよい。

icon_o_co 1日の予定をカレンダーに書き、スケジュールを把握する。

icon_b_co スケジュール管理が大切。今日やらなければならないことを把握し、優先順位をつける。

icon_o_co 歩きながらブツブツ音読したりしている。

icon_b_co 時間はないのではない、つくるものだ。

icon_o_co 習い事との両立だが、単語などは電車内で覚える。夜は眠くなるので、習い事が始まるまでの時間は家ではなく、外で勉強した。やるべきことは先に先に進めていく。

icon_b_co 暗記しなければならないものは、すきま時間の5~10分を、演習しなければならないものは30分間などの短い時間に絞って行う。

icon_o_co 「いつ勉強するか」ではなく、「いつ休憩するか」を考える。主体を「勉強」にする。

icon_b_co 部活動が忙しいときは部活動をやり切るのも大切。

icon_o_co 毎日必ずやることを決めて、それを守るようにすることが有効だと思う。あとは、昼休みや朝学習の時間を利用して、少しでも勉強時間を確保するようにしている。

icon_b_co 正直、中学のときは部活と宿題で手一杯だったが、そんな中でもすきま時間を無駄にしないことが大切だと思う。そうすれば学習時間の確保につながるはず。

icon_o_co 昼休みを有効に活用する。運動部で家が遠い人が家庭学習を2~3時間行うのは無理。

icon_b_co 家に帰ったら集中力が切れるので、携帯をOFFにする。

icon_o_co 寝る時間を決めれば自然と空く時間が分かると思います。短い時間は暗記に使えばすきま時間は使える。

 

どうですか。回答の中には、自分でもできそうなものはありませんでしたか。気持ちの持ち方も大事なようですね。

 

ちょっとした時間を勉強に使う習慣ができると、勉強時間を大幅に確保できます。ぜひあなたなりの工夫をしてみてください

 

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この記事の筆者について

本多 敏幸(ほんだ としゆき)

PROFILE

千代田区立九段中等教育学校指導教諭。東京学芸大学大学院教育学研究科英語教育専攻修士課程修了。ELEC同友会英語教育学会会長。英語授業研究学会理事。文部科学省「外国語教育における『CAN-DOリスト』の形での学習到達目標設定に関する検討会議」、「中央教育審議会中等教育分科会教育課程部会外国語ワーキンググループ」、「学習指導要領等の改善に関わる検討に必要な専門的作業等(中学校外国語)」協力者。全国各地で教員向けの講演を多数行う。
著書に、本多式中学英語マスターシリーズとして『反復基礎』『短文英単語』『速読長文』、『中学生からの勉強法』(以上文藝春秋)、『中学校新学習指導要領 英語の授業づくり』、『入試英語力を鍛える!授業アイデア&パワーアップワーク40』(以上明治図書)、『若手英語教師のためのよい授業をつくる30章』、『到達目標に向けての指導と評価』(以上教育出版)、『NHK CD BOOK 中学生になるまでに身につけたい! 小学英語 パーフェクト・レッスン』(NHK出版)などがある。

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