英検対策講座【3級】大問1: 短文の語句空所補充問題

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

解答・解説ページ

英検対策講座【3級】

 

Answers ~解答・解説~

 

次の(1)から(5)までの(   )に入れるのに最も適切なものを1, 2, 3, 4 の中から一つ選びなさい。

[英検 2020年度 第3回検定問題より]

 

 

(1)

 

正解: 3

 

I ( joined ) the music club at school, so I'm going to buy a guitar this week.

 

  1. learned
  2. put
  3. joined
  4. kept

 

 

【 訳 】

私は学校で音楽部に入部したので、今週、ギターを買うつもりです。

 

【解説】

選択肢の単語はすべて動詞です。動詞を選ぶ問題では、通常、その後に置かれている名詞の語句との組み合わせを考えることが大事です。

 

この文の場合、(  )の後のthe music clubが動詞の目的語(「~を」に当たる部分)なので、「音楽部に~する」に当てはまる動詞を考えます。so以下でこれからギターを買うという情報からも、正解は3のjoined「~に加わった」です。

 

選択肢1のlearnedは「~を習った」、2のputは「~を置いた」、4のkeptは「~を取っておいた」という意味です。

 

I'm going to buy a guitar this weekのbe going toは、既に決めていることを伝えるときに使う表現です。この文では、ギターを買うことを決めており、今週、買うつもり(買う予定)になっていることを表しています。

 

 

 

(2)

 

正解: 1

 

You may not use your phone ( during ) class. Please turn it off.

 

  1. during
  2. through
  3. since
  4. along

 

 

【 訳 】

授業中に電話を使ってはいけません。切ってください。

 

【解説】

選択肢はすべて前置詞です。前置詞は名詞の前に置かれ、場所や時などの意味を補う言葉です。

 

この文では(  )の後のclassとの組み合わせとして適切な前置詞を考えます。(  ) classは文末に置かれています。文末の語句は、場所や時を表すことが多いです。また意味から判断すると「電話を使ってはいけません」の後に置かれていることから、正解は1のduring「~の間」です。during classは「授業中に」という意味です。

 

選択肢2のthroughは「~を通して」、3のsinceは「~以来(ずっと)」、4のalongは「~に沿って」という意味です。それぞれの前置詞を使った例文を示しますので、確認しましょう。

 

I studied through the night.

「私は一晩中勉強しました」

 

I've lived in Tokyo since 2010.

「私は2010年以来ずっと東京に住んでいます」

 

I walked along the river.

「私は川に沿って歩きました」

 

You may not ~は「~してはいけません」という意味です。同じような意味でYou must notを使うこともできます。

 

☆ You may not ~:ルールなどがあって許可しない場合

☆ You must not ~:話し手の主観的な考えから禁止する場合

※ You must not ~はかなり強い表現になります。

 

Please turn it off.のturn offは「(~のスイッチなどを)切る」という意味です。itはyour phoneの代わりに使われている代名詞です。「あなたの電話を切りなさい」という言い方には次の2種類があります。

 

☆ Turn your phone off.

☆ Turn off your phone.

 

your phoneはturnとoffの間でも、turn offの後でもどちらでも構いません。しかし、代名詞を使って「それを切りなさい」と言うときには、必ずTurn it off.と言います。代名詞は、動詞の直後に置きます。

 

 

 

(3)

 

正解: 4

 

Patricia is excited because she'll take part ( in ) the school play this year.

 

  1. on
  2. to
  3. at
  4. in

 

 

【 訳 】

パトリシアは今年、学校の演劇に参加するので、わくわくしています。

 

【解説】

大問1には、語と語を組み合わせることである意味を表す熟語や構文の問題が数問入っています。

 

この問題では、take part (  )の部分をまとまりで考えるとよさそうです。(  )の後にthe school play「学校の演劇」とあるので、「学校の演劇に~する」に当てはまる熟語を考えます。正解は4のinです。take part in ~で、「~に参加する」という意味の熟語になります。

 

partには「役割」という意味があります。したがって、take part in ~には、「~に参加して何かの役割を果たす」という状況で使われます。この文の場合、演劇に参加して何らかの役を演じるのだと推測できます。「~に参加する」には、joinも使えます。ただし、joinは参加するという動きを表す単語で、参加した後のことは表していません。

 

 

 

(4)

 

正解: 4

 

A: Do you like ( taking ) pictures, Mr. Fox?

B: Yes, I do.

 

  1. take
  2. took
  3. takes
  4. taking

 

 

【 訳 】

A:あなたは写真を撮ることが好きですか、フォックスさん?

B:ええ、好きです。

 

【解説】

選択肢はいずれも動詞take及びtakeの変化形です。このタイプの問題では、文中の(  )の位置や他に使われている単語を確認する必要があります。

 

(  )が動詞likeの直後に位置していることから、ここには目的語を置くことが考えられます。目的語は必ず名詞のため、正解は名詞の役割をもつ4のtakingです。動詞にingを付けることで、動詞を名詞の働きにする動名詞にすることができます。taking picturesで「写真を撮ること」という意味になります。

 

動詞の形を問う問題では、次のことを確認しましょう。

 

① 文の流れが過去のことを述べている場合 →過去形

(例)I went to the restaurant and ate two hamburgers.

「私はレストランに行ってハンバーガーを2つ食べた」

 

② 現在形の文で主語が三人称単数になっている場合 →-(e)sの形

(例)My father sometimes eats sushi.

「父はときどき寿司を食べる」

 

③ 助動詞(shouldやmustなど)が直前にある場合 →原形

(例)My son can't eat hot food.

「息子は辛い食べ物は食べられない」

 

④ Do やDoesで始まる疑問文やdidn'tを含む否定文の場合 →原形

(例)I didn't eat breakfast today.

「今日は朝食を食べなかった」

 

⑤ be動詞が直前にあり、進行形になる場合 →-ing形(現在分詞)

(例)My mother was eating something when I got home.

「ぼくが帰宅したとき母は何かを食べていた」

 

⑥ be動詞が直前にあり、受け身の文になる場合 →過去分詞

(例)Now sushi is eaten in many countries.

「今では寿司は多くの国々で食べられている」

 

⑦ haveが直前にあり、現在完了の文になる場合→過去分詞

(例)I have never eaten Japanese food.

「私は一度も日本料理を食べたことがない」

 

⑧ 名詞の直後で「~している」と説明を加える場合 →-ing形(現在分詞)

(例)Do you know the boy eating a banana over there?

「あそこでバナナを食べている男の子を知っていますか?」

 

⑨ 名詞の直後で「~される、~された」と説明を加える場合 →過去分詞

(例)Tempura is one of the dishes eaten by many people.

「天ぷらは多くの人に食べられている料理の一つです」

 

 

 

(5)

 

正解: 2

 

Katie's neighbor has a noisy dog, so it is difficult for her ( to sleep ) at night.

 

  1. sleeps
  2. to sleep
  3. slept
  4. sleep

 

 

【 訳 】

ケイティの近所の人は鳴き声のうるさい犬を飼っているので、彼女は夜、眠るのが難しいです。

 

【解説】

選択肢はいずれも動詞sleep及びsleepの変化形です。(4)で説明したとおり、このタイプの問題では、文中の(  )の位置や他に使われている単語を確認する必要があります。

 

この文では、接続詞soの後の主語がitになっています。it isの後に形容詞のdifficultがあることから、[It is 形容詞 (for …) to 動詞の原形~]の構文であることが分かります。したがって、正解は2のto sleepです。

 

この構文の特徴を説明します。主語となるitには「それは」という意味はありません。itはto以下の部分を表しています。主語のitには意味がないことから、これを形式主語と呼びます。forの後のherはtoの後の部分の主語になります。つまり、She sleeps at nightと考えてよいでしょう。itがto sleep at night「夜寝ること」を表すので、彼女がto sleep at nightすることはdifficult「難しい」と考えます。to sleepの部分は不定詞の名詞的用法で「~すること」という意味になります。この構文の例文をいくつか示しますので、確認してください。

 

(例)

It is dangerous to swim in this river.

「この川で泳ぐのは危険です」

 

It was easy for me to solve this question.

「私にとってこの問題を解くことは簡単でした」

 

It was kind of her to help me.

「彼女は親切にも私を助けてくれました」

※「親切な」のように人の性格を表すときにはforではなくofを使います。

 

 

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この記事の筆者について

本多 敏幸(ほんだ・としゆき)

PROFILE

東京都の教員として38年間勤務。現在、千代田区立九段中等教育学校、都留文科大学、文教大学で講師として教えるほか、NHKラジオ「中学生の基礎英語レベル1」の講師として活躍。ELEC同友会英語教育学会会長。学習指導要領の改訂に関わる。また、全国各地で教員向けの講演を行っている。
著書に、本多式中学英語マスターシリーズとして『反復基礎』『短文英単語』『速読長文』(以上文藝春秋)、『中学校外国語新3観点の学習評価完全ガイドブック』、『入試英語力を鍛える!授業アイデア&パワーアップワーク40』(以上明治図書)、『若手英語教師のためのよい授業をつくる30章』(教育出版)、『NHK CD BOOK 中学生になるまでに身につけたい! 小学英語 パーフェクト・レッスン』(NHK出版)など多数。

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