これまでシリーズ2回に渡り、総合型選抜の現状や対策について紹介してきました。今回は、実際に総合型選抜にチャレンジし、合格を掴み取った先輩たちに合格のヒントになるあれこれを聞いてみました。教えてくれたのは、慶應義塾大学総合政策学部1年の細田早紀さん、中央大学文学部国文学専攻1年の木村七海さん、東京外国語大学国際社会学部1年の横山冠太朗さんの3人です。
―― 総合型選抜で受験することを決めたきっかけは?
細田 中3の時に母に勧められました。文章を書くなど創作が好きだったので、これまでの成果を文章にまとめ、創造力が問われる入試方式が自分に向いていると思い、高1から塾に入って対策を始めました。中高一貫校で、まわりにも中3くらいから対策している人がいたので、大学受験を意識しやすい環境でしたね。
木村 私も中学時代に母に勧められ、高1から塾で対策を始めました。人前で自分を表現することが好きだったので、自分を売り込むスタイルの総合型選抜にチャレンジしてみたいと思いました。
横山 僕は部活を頑張りたくて、最初は大学受験のことはあまり考えていませんでした。転機は、高校1年の夏から1年間、ニュージーランドに留学したこと。海外からもオンラインで学べる、と入った塾がたまたま総合型選抜に強い塾で、留学先での見聞を深められる指導を受けたのです。帰国してから、その時の経験を活かして総合型選抜での受験を決めました。
―― 3人とも探究活動で総合型選抜に臨まれたそうですが、探究テーマはどうやって絞り込んだのですか?
細田 高校時代は漫画研究会に所属していて、同人誌カルチャーに関心がありました。そこで、最初は「クールジャパン」をテーマにしていましたが、うまく深掘りできないまま高3になってしまいました。そんなギリギリの時期に、テーマを「メタバースでのコミュニティづくり」に変更しました。英語学習のために海外に友人を作りたくて始めたメタバースにハマっていたのです。好きなことは突き詰めるタイプなので、メタバースに関する論文なども趣味で読んでいましたし、自分の実体験があるから短期間でも準備できました。
木村 私は以前から「日本人らしさ」が気になっていて。そこで「抹茶」を比較文化の視点で調べていましたが、しっくりこなかったんです。悩んでいた時にひらめいたのが「日本語」でした。言葉にも「日本人らしさ」が詰まっていることに気づき、注目したのが、「〜だね」などと使う終助詞の「ね」。使い方によって、侮蔑的に感じた経験があったからです。専門書や論文をたくさん読み込みましたが、最初は理解しにくいこともありました。でも、大学生のように専門書を読む自分が誇らしくて、それがモチベーションになりました。
横山 留学先が移民の多い多民族国家だったので、そこから多文化共生に関心をもちました。帰国した頃、ネットで炎上していた在日クルド人をめぐる問題に関心を持ちました。塾のメディアリテラシーの授業で、元記者が「リアル=現場が大事」と言っていたので、まず支援団体に話を聞きに行き、ボランティアもしました。その一方で、クルド人に批判的な人の意見も知るために講演に行くなどしました。
次回に続く。
取材協力:早稲田塾

